THC-Oとは?HHC規制後に注目されるTHC類似成分

 

HHC(ヘキサヒドロカンナビノール)という半合成カンナビノイドが急速に日本で広がったところ、2022年3月7日付で厚生労働省から「指定薬物」に指定されたとの省令公布があり、10日後の3月17日に施行という異様な早さでの取締となりました。

日本で全草の大麻が違法である以上、HHCのような半合成カンナビノイドが注目されることになるでしょう。実際、米国でも、カンナビス(マリファナ)が合法に手に入らない州で急速に注目されるようになった物質があります。それは、THC-Oアセテート(THC-O)です。

本ブログはTHC-Oについての解説です。


THC-Oとは?

大麻草に含まれる特徴的なカンナビノイドの種類は113以上発見されていますが、まだまだ知られていないカンナビノイドも存在します。
最も有名なカンナビノイドの一つであるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は、何千年もの間、使用されてきた歴史があります。
ある文化圏では儀式として使用したり、治療的な役割を担ったりしており、アメリカの半数近くの州で嗜好用に使用することが合法化しています。

THC-Oアセテート(略してTHC-O)は、THCから合成される半合成カンナビノイドです。
THCに似た働きがあり、その強さはTHCの3倍と言われています。THCが違法である州で合法的に使用できるとして、米国で注目されているカンナビノイドの一つです。
べイプ、グミ、ティンクチャーなどの製品がオンラインで販売されているようです。

※注:上記写真の製品は、米国で販売されている製品であり、日本で合法的に使用できる製品とは限りません。


THC-Oは使うとどうなる?

THC-Oは摂取量によって陶酔作用も鎮静作用もあり、その強さはTHCの3倍と言われています。しばしば”サイケデリックカンナビノイド”とも呼ばれています。

また、THC-Oは働きが現れるまでに時間がかかります。例えば、THCであれば5~20分くらいで効果が出るところ、THC-Oでは30分くらいかかる。。。というように。
そのため、摂取量にはもちろん注意が必要であり、特にエディブル(グミなどの食品)はべプよりも更に効果が現れるまでに時間がかかるため、適量がわかりづらいため、初心者が手を出すべき製品ではありません。


THC-Oはどのようにできるか

大麻草には特徴的な植物成分のカンナビノイドが含まれます。カンナビノイドは113種類存在すると言われており、カンナビス・サティバにもカンナビス・インディカにも含まれます。THC-Oは大麻草に含まれるカンナビノイドの一つでしょうか?
いいえ、THC-Oはカンナビノイドから合成されるTHC類似の半合成カンナビノイドです。
その合成方法は、大麻草(マリファナもしくはヘンプ)から単離されたTHCを、無水酢酸と硫酸によりTHC-Oアセテートに変化させます。

THC=>熱=>デルタ9THC=>硫酸と無水酢酸を加える=>THC-Oアセテート

※ちなみに、上記以外の合成方法もあるようですので、一例です。
無水酢酸は、経口や経皮からの吸収の毒性は毒劇物にあたりませんが、吸入すると劇物に相当します。また、引火性もあるため安全性の確保できる施設で製造されるべき物質です。


THC-Oの安全性は?

残念ながらTHC-Oの安全性を担保できるデータは十分にありません。
研究者はTHC-Oをプロドラックと位置づけています。つまり、体内に取り入れられてTHCに代謝されてはじめて活性化される物質です。
そのため、THCと類似した効果を得ることが可能ですが、効果が現れるまでに時間がかかります。摂取量に留意しないと、効き過ぎてパニックになることも考えられるでしょう。
また、尿中にTHCの検出もあるはずです。

THC含有の製品は違法である日本では、現在のところ合法であり、THC類似作用を得られるTHC-Oが市場に出回ることは容易に想像できます。
メルカリやオークションなどで購入せず、きちんとしたブランド製品を見極め、店舗で相談を受けながら購入を検討することをおすすめします。

 

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以下、2023年2月16日追記

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アメリカ麻薬取締局(Drug Enforcement Administration)略してDEAは、2023年2月13日に「デルタ8THCO」「デルタ9THCO」の2種類のカンナビノイドはスケジュールI*の規制物質とみなされるという見解をしたことで話題になっていることから、原文をみながらまとめていみました。

*スケジュールIは、ヘロインやMDMAと同じカテゴリーです。

 

ついにアメリカでTHCOが規制されたのでしょうか?

 

結論としては、規制物質としてDEAのリストに物質名が掲載された訳ではないようです。

ロッド・ナイトという大麻関連を専門に扱う弁護士が、大麻業界を代表し日頃から新規成分の法的な面での質問をしていました。

今回は、ナイト弁護士が、2022年8月に送った、デルタ9THCの酢酸エステルであるTHCOの規制物質法(CSA)下における法的な位置づけに対するDEAの回答でした。

 

 

THCO

DEAによると、”テトラヒドロカンナビノール(THC)”とは、大麻草に天然に存在するもの、ならびに大麻草に含まれる物質と同等の物質、および/または構造や薬理活性が天然成分に似た合成物質、誘導体、異性体です。

DEAは、デルタ8THCO、デルタ9THCOの2種類のカンナビノイドはいずれも大麻草には天然に存在せず、合成でしか作られない物質であり、ヘンプの定義にも当てはまらないとしています。

しかし、化学的構造や薬理活性は大麻草に含まれるTHCに似通っていることから、これらのカンナビノイドはTHCの定義に合致していることから、デルタ8THCO、デルタ9THCOを配合する製品はスケジュールIとして規制されると言及しています。

補足ですが、大麻草とヘンプの違いについては、こちらのブログを参照いただき、簡便に言うと、大麻草にはTHCが高濃度に含有し、ヘンプには0.3%未満しか含有しません。THCは大麻草にもヘンプにも含有しますが、ヘンプに含有するTHCやその他のカンナビノイドも規制対象ではないのです。

 

デルタ8THCを例にあげてみましょう。

デルタ8THCはCBDを原料として合成されます。しかし、大麻草やヘンプにも微量ながら含有しているため、植物由来であれば規制対象ではないようです。

 

THCOは強力な体感から、アメリカでも急速に広がったカンナビノイドです。しかし、安全性に疑問がなけかけられるような研究データもある中、アメリカのマリファナ法案の改革を提唱する団体NORML(National Organization for the Reform)でも、THCOの使用には注意喚起をしているようです。

 

大麻にまつわる法律は目が離せませんね。

引き続き注目していきたいと思います。



 


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